「ハァッ……ハァッ…。」
息が出来ない、苦しくて喉をおさえる。苦し過ぎて床にしゃがみこむ。
涙目になりながらも息を整えようと必死に調整する、が。
あの二人の姿が目に焼き付いて離れない。そのせいで益々呼吸困難に陥る。
気付かれてしまう、周りにいたおばさんが心配そうに歩み寄ってくるが返事が出ない、声が全く出ない。
苦しい……
苦しい……っ
助けて…………
雅巳君っっ
この言葉が声になったのかわからない。苦しくて涙でぼやけた視界がフェードアウトした。
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