~可憐side~

「ところでお前のそのあっちこっちにある傷何?」

普通、見たら少しはわかるでしょ?
注射をさされた跡とか
管を通されてついた傷。

でももう、そんな治療いらない。
ほっとけば私は勝手に死ぬんだから。

一応キツくなった時の薬と
痛み止めの注射器は持ってる。

でも、もう使うこともほぼないだろう。

兄さんが何をやっても治せなかったんなら
こんなもの使っても無駄。

昨日みたいに血を吐いて苦しんで死んでいくぐらいなら
できるだけ早く死にたいね。

でも、初対面のやつにそんなこと言えるわけがない。

「あんたに関係ないでしょ?」

そう言って突き放す。

「すげー変わりようだな。さっきまで敬語だったくせに。
 ま、いいや。まだ早いしもう少し寝てていいけど
 起きたら部屋から出てこいよ。
 仕事はたくさんあんだから。」

それだけ言い残して星流は出て行った。

私は目を閉じる。
今はまだ朝の7時。
2時間ぐらいは寝れるはず。

また9時に起きればいい。と眠りについた。