だけど、そんな俺の思いは簡単に破られて、 「好きなやつには…、なんて声かけていいかわからなかった」 すらすらとそんなことを言ってしまった。 「もらってくれる?」 「もちろんです…」 そういって本田は俺の手の上に置かれたボタンをそっと、とった。