「じゃあ、いこっか!」

そういって杏は俺の腕に自分の腕を絡ませた。

「ちょ…っ…」

「ん?どうしたの?」

にっこりと笑う杏の顔が、俺にはひどく嫌な顔に見えた。

「俺、お前とこーゆうのになる気ないから」

そう言って、杏の手をはらった。

「ひどい…、慧くん…」

そういって杏は手を目に近づけて泣いてるフリをした。