第2ボタン。


待って。

あたし、まだ想い伝えてない。

「あ、赤尾くん!!!!」

あたしは赤尾くんの背中にそう叫んでいた。

赤尾くんはゆっくりと振りかって、首をかしげた。

あたしはかけあしで赤尾くんに近づいた。

「あの、第2ボタン…ください…」

最後のほうは声が小さくなったけど、ちゃんと言えた。