咲はあの日、別れた日からまだ一度も会っていない。
寂しくないって言えば嘘になる。
今すぐにでも会いたい。
でも………
私は今マンションで一人暮らしをしている。
バイトはしてるけど、毎月両親からお金が届くから結構ちゃんとやっていけてる。
私の隣にあった家は…今は誰も住んでいない。
帰って来た時に、また住むらしいけど…それはいつになるか分からない。
そんな事を考えながら、私は自分の部屋で寝転んでいた。
窓から差し込んでくる、あの日と同じようなオレンジ色の光。
ピンポーン……
私はすぐに立ち上がって玄関へと向かう。

