私、中田空(ナカダソラ)。
16才。
そして隣で必死に机に向かっているのは幼なじみの御井崎咲(ミイザキサキ)。
ココは放課後の教室。
日が丁度暮れてきて、教室はオレンジ色に染まっている。
ちょっと、青春だなぁーって感じてしまう。
「咲」
「…あ、空、まだ居たのか?」
「…ダメだった?」
「いや、さっき居なくなってたからいつの間にか帰ったのかなーと思いまして」
咲は必死にペンを動かしている。
私はさっき、何となく校舎探検をしていた。
もうここの高校に入って1年半くらいだけど。
私は咲が必死になっているのを見ながら椅子に座った。