愛川凛、高校1年生。女子校に通う普通の女子高生である。
適当な友達を作り、毎日変わらず普通に学校生活を送っていた。
持ち前の見せかけの自分を使ってわりと普通に生きているといったところだろうか。
「あー!恋したい!ほんと出会いないなーあ」
友達の前野友希がまたぼやく。
「仕方ないよー女子校なんだからー、電車で探すしかないんじゃない?笑」
高校生にもなるとウキウキ楽しい恋愛をして、デートしたりして毎日を楽しく過ごしたりする人も多いのだとおもう。
変わらない景色が輝いて見えたりするのかもしれない。
でも好きって気持ちはよくわからない。
私が今まであまり恋愛経験がないから…というのもあるし、そこまで人を愛する意味がわからなかった。
そんな曖昧な気持ちで続けた中学生の頃の淡い恋物語は終わりを迎えてしまったわけだが。
「あーバイト先とかなら男の子と出会えるかもねー!バイト探そうかな!」
「友希、めっちゃやる気だね。笑」
「あったりまえじゃん!彼氏欲しいしー」
…なんて適当なんだ。彼氏欲しさにバイト探すとか
でも私もバイトははじめたい。社会勉強になるしなにしろうちの家庭は母親ひとり親なのだ。
「うん、私も探すよ。家のためにね」
こうして友希とバイトを探すことになった。