「ていうか…」


俺の目は俺より小さい子より、隣の背の高い方の子にくぎ付けになっていた。


「あの子、可愛いな〜」


美少女だ。あの子のまわりだけ、世界が輝いてる気がする。


見つめていると、美少女がはっとこっちを見た。


その途端、美少女の顔がひきつった。


やばい、今俺思いっきりデレデレした顔で見てた。


美少女がおもむろに近づいてくる。


気持ちワルイとか言われんのかな。


隠れようもなくて俺はその場につったっていた。


美少女が俺の前に立つ。


「ご、ごめんなさっ」


「かわゆぅいぃいぃ~~‼」


ごめんなさいっ、って、ハイッ⁉


美少女は俺が謝まろうとした瞬間、俺にむぎゅうっと抱きついて、スリスリしてきた。

俺は何が何だか分からなくて目をくるくるさせた。


いや、嬉しいけどね、嬉しいんだけどね?


「はぁう~わたしにはミミ子がいるって自分に言い聞かせたけど、やぱ無理。」


なんてことをいいながら、スリスリスリスリ。ちょっと摩擦が痛い。


「ぎゃあっ、ごめんなさいっごめんなさいぃっ‼‼」


叫びながら小さい子の方がやってきて、イヤイヤする美少女を、俺からひっぺはがした。


けっこう力あるんだな。


「ほんと、ごめんなさいっ、この子ちょっと不思議ちゃ……もといっ変態ちゃん何です。しつけがなっておらず申しわけありません。」


さすがお嬢様学校のお嬢様。礼儀正しい言葉づかい。


言っていることは、何気ひどいが。