「あの…どちら様ですか?」 「冷夏(れいか)。」 冷夏と言うのは私のメイドだ。 「執事みたいです。」 私は丁寧語を使った。 「へぇええ…。あの…なにか用でも?」 「涼夏様はどちらに?」 「こちらが涼夏ですが?」 冷夏は私を涼夏と呼ぶ。 私がそうして欲しいと言ったからだ。 蓮さんは、私を見た。 いきなり笑い出した。