「私は…。」


言おうとした途端、ドアが壊れた。



「愛梨。ご飯。」


塔子は私の本名知ってるからね。


「はい。分かりました。冷夏と準備致します。ドアは直してからご飯を食べにきて下さい。蓮。沙紀がいない時、今ですが、愛梨と呼んで構いません。」


私は言って、冷夏を呼びに行った。







「冷夏。」


廊下でうずくまる冷夏。何かあったか?



その姿は怯えていた。



「愛梨…。ヤバイかも…。」


「何がですか?」


冷夏に対して敬語を使っちゃった…。


癖なんだよ…。



「沙紀様がいらっしゃる…て事は…。」


「ここが、狙われる…。そういう意味ですね?」


冷夏は頷く。



確かに言えてるな…。



沙紀は人間。






どうしたもんか…。