「フリート!!蓮!!」


「愛梨?!イデッ…。」


蓮?!



身体中怪我だらけ…。


「フリートは何処です?!」


「ハァハァ…落ち着け…。戻って来たんだな…おいで…。」


蓮はこんな時に、腕を伸ばす。


「何ですか…?っ…。」


私は蓮のそばに来た途端、腕を引っ張られた。



今…私は蓮の腕の…中…。




「何するのです?!」


「良かった…。本物だ…。愛梨…お帰り…。」


…初めてだった…。そう言われたのは…



「…っ…。」



「…!我慢するな…。泣けよ。」


「…っ…。うわぁああん…。」


私は蓮の言葉で何かがプツンと切れ、泣き出してしまった。



「…遅れちゃった…。お帰り…愛梨。」


耳元で冷夏の声…。



「…フリートは…?」


「フリートは空だ。グルーヴと戦ってる。」


「え?じゃルーラは?」


「居るよ。そこに。」


蓮は私の後ろを睨んでる。



私は振り向いた。



「愛梨…。さぁ…儀式始めようか。」



ゾク…。



怖い…。



「蓮。」


「ん?」


「ルーラを倒しましょう。」


「だな!冷夏。お前も加われ。」


「うん!頑張るよ!!」


私は涙を拭いて、ルーラを睨んだ。