「暗い…怖いよぅ。」
猫かぶる沙紀。
「だから来るなと言ったのです。沙紀。もう後戻りは出来ないのです。」
冷たく言い放つ愛梨。
「…歌…聞こえない?」
冷夏の言葉に沙紀がビクと体を震わせる。
「イエス。近づいたようです。聞いた方が身のためです。」
「何で?」
「沙紀。ピクシーは悪だけでは無いのです。ここにいるのは、全て私の力で浄化したピクシーだけです。」
「だから、耳栓はいらないと言ったのか…。」
「イエス。ホラ、いますよ。」
愛梨の指差した先、そこには可愛らしいピクシーがたくさんいた。
「久しぶりなのです。」
愛梨は薄笑い。
その顔に、俺の心がどっかに行ったみたいだった…。


