__シュパッ



綺麗な音と共にネットから落ちるボール。


そのスポーツはバスケだった



「ごめん、大丈夫?」



優しく心配してくれるのはバスケ部主将の天月太陽。


高校一年生ながらバスケ部の主将で人気者



成績優秀、スポーツ万能


おまけに性格もいいから好きにならない女子なんて少ないほどだった



「全然大丈夫ですよ」


私は笑いかけながらボールをそっと手渡した。



すると彼はもう一度爽やかに笑うとお礼を言って部活を再開した



こんなこと別にあることで


特別じゃないのに



私にとってはとても特別な時間になった__。



言えない気持ちがもどかしくて苦しくて



素直で可愛い女の子なら



こんなに苦労しなくて済んだのかな・・・。



そんなことを思う午後6時。