お菓子を用意しろだなんて……。 わかんないよ。 どこになにがあるのかさえ知らないのに。 「まひるちゃんーっ」 「あっ! 紗羅ちゃん」 ツインテールの髪を揺らして走ってきた。 「よかった、追いついて。お菓子を用意だなんて、わからないでしょ?」 紗羅ちゃんは微笑んでそう言った。 「! うん。今それで悩んでたの。よかったぁ、紗羅ちゃん来てくれて」 「いーのよ、それくらい! さ、厨房に行きましょう」 あたし達は厨房に行った。