「まひる様、今日は雨も強いですし、お乗りください」 「や、でも……」 「まひる様が風邪を引かれたら大変です。お願いです」 運転手さんに深く頭を下げられ、あたしは渋々頷き、後部座席に乗った。 「おや、翔様とご一緒ではありませんでしたか?」 急に翔の名前が出てきて、あたしは視線を下げる。 「少しお待ちましょうか」 「………は……い……」 頷きたくないけど、頷かなきゃいけない、よね…… あたしと運転手さんで、翔が来るのを待つことになった。