「もう…あたしに関わらないで……っ」




振り向いて、思わず泣きそうな顔でそう言ったあたしに、翔はびっくりした顔をした。



そしてすぐに、眉を顰めてため息をついた。




「お前、なに言って「あたしに話しかけないで! あたしのこと忘れて!」




翔の言葉を遮り、あたしは部屋を飛び出した。






これ以上翔といたら、あたしの想いは溢れるばかりで………忘れるなんてできない。


また雫さんとの邪魔したくない。







………これでいいんだ。


あれだけ言ったから、翔はもう、あたしには見向きもしないよね……





…好きな人の幸せを願うのが、当たり前のことでしょう?




これで、翔と雫さんが元に戻ればいい……