「離せ」

私は怒ったように黎に言う。


「あともぉ少しだけ~~」


黎は眠そうにこう返してきた。

尚更強く、私を抱きしめてくる。



「痛い邪魔どけ」

「やだ。」


そして黎は私の背中にほっぺを擦ると、
大きくあくびをして、目を閉じた。