もう無理…屋上行こ。
しばらく歩いて屋上らしき扉を開けた。
「ビンゴ…」
煙草を取り出してZippoで火をつける。
〜♪〜♪〜〜♪〜
めんどくさくて初期設定のまんまの携帯がなる。
「ん?」
『どう?そっちの学校は楽しい?』
誰からの着信か見ずに出たけど、この携帯にかけてくる人は限られてる。
多分、この携帯には10人ほどしか入ってない。
仲間の3人と兄と優と蘭と運転手の岳と父親とあの人と父親の右腕の愁さんくらい。
もう1つの携帯には200人くらいはいってたはず。
今時携帯2つ持ちって夜の仕事してる人以外は珍しいよね。
「楽しい?ってまだ初日で1時間も経ってないから。」
『こっちは寂しいよ?ハルがいなくて。琉伊は朝からハルの名前ばっか呼んでるし、秋は今日からだって知らないかったって今にも泣きそうな感じ。』
「カズが一番寂しいくせに。」
『はは。そうかもね。』
そうじゃなきゃ電話なんかしてこないくせに。
カズは用事があったら直接会いに来る派だもんね。

