何時間待っただろう。
いや、まだ数十分しか経ってないのかもしれない。
でも、すごく長く感じる。
早く、早く。早く出てきてよ。
大丈夫って、生きてるって、早く私に言ってよ…。
赤のランプが消えると同時に、重く冷たい扉も開く。
蘭「アキは!?」
優「大丈夫なのかよ!?」
「一命はとりとめました。しかし、今夜が山場でしょう。山場を超えても、目を覚ますかはわかりません。事故の際、頭を強く打っていたみたいで…。」
淡々と話す先生が憎たらしい。
黙りこくる皆がむかつく。
弱くて、弱くて、弱くてどうしようもない自分が、一番むかつく。
アキを守れなかった自分が一番むかつく。
皆を傷つけて、苦しめてばかりの自分が、一番憎たらしい。

