その後はずっと泣いて泣いて、泣きまくった。
隼人が側にいるんだって感じただけで、こんなにも子供になってしまう。
隼人の方が子供みたいなのにね。
1時間。いや、もっと経ったかもしれない。
泣き腫らした目を擦って隼人に向き合う。
波「私頑張るから。強くなるから。隼人が大切にしてた黒蝶、守ってみせるから。…私にできるかな?」
最後の弱音を吐いた時、フワッと、まるで私を包むように吹いた風は、隼人が『大丈夫』そう言ってくれてるような気がした。
そうだね、だって私強いもんね!
何たって隼人の女ですから!
お墓に、隼人に向かって思いっきり笑ってみた。
やっぱり隼人はすごいなぁ。
さっきまで重かった心がこんなにも軽くなっちゃったんだから。
隼人マジックだね。
なんて、何メルヘンなこと考えてるんだろ。
波「…隼人のせいだ。」
とかちょっとだけ言ってみた(笑)
今頃、あたふたしてるんだろうなぁ。
『ハルが!ハルが!』とか言いながら。
この件が終わるまで、ここには来ない。
もう一度お墓に触れて、あの日と同じ約束を自分にした。

