不安な時、嫌なことがあった時、行き詰まった時、悲しいことがあった時、嬉しいことがあった時、隼人に会いたくなる。


ここに来れば隼人に会える気がして、いつもいつも隼人に会いたくなる。


波「ねぇ隼人?私ね、今日南に会ったよ!南ね、蛾楼の頭やってた!元気だったよ!」


いくら話しかけても、隼人は何も答えてくれない。


でも、しっかり聞いてくれてる。


波「私ね、南に恨まれてた!憎かったって、言われちゃった…。痛いね…。流石にズシッときちゃったなぁ…」


昔からそう。


隼人の前でだけは何故か、お喋りになってしまう私。


隼人の前でだけは何故か、弱くなってしまう私。


涙と一緒に私の心の中の重たい物も一緒に出てるような気がする。


波「歩夢と愛都がさ…まだわからないんだけどね、またあの日と同じことしようとしてるみたいなの…。私歩夢と愛都のこと殴れるかな…?もう誰も…もう誰も傷付けたくないの…。もう誰も失いたくない…。」


強くなったつもりだった。


それでもやっぱり、私は弱い。


弱い自分が憎い。