宝物〜絆〜

 その質問に、バカ西は「あるけどバカ西って……」と苦笑していた。

 私も苦笑して「ハハ。わりぃ」と答えて室内を見渡す。

 入ってきた時は気付かなかったけど、どこにあるんだろ?

「そっちにあるよ。歌う?」

 バカ西が指差した先に視線を移すと、確かにそれっぽい機材が見えた。

 天井からスクリーンが下りてくるようになっていて、よく見たら至る所にスピーカーが設置されている。これなら室内のどこに居ても歌えるだろう。

「ああ。そろそろ歌わね?」

 私は近くに居る奴らにも問うように視線を移す。

「そうだな。歌うか。つか、採点機能ってついてる?」

 疾風は私に同意した後、バカ西に問い掛けた。

 バカ西が付いてると答えると、疾風は「んじゃ、チームに分かれてカラオケ大会やんね?」と提案してきた。

「カラオケ大会か。んじゃ俺、主催って事で何か賞品出すよ」

 バカ西は何か思い付いたように呟く。

「つか、お前も参加すんのに賞品出してどうすんだ」

 大樹が即座に突っ込んだが、「どうせ倉庫に眠ってるようなもんなら、使ってもらった方が良いだろ」というバカ西の返答により、賞品を出してくれる事になった。