宝物〜絆〜

「ああ、実は俺も初めから来るつもりだったんだよな。話聞いた時点でこうなる気がしてたし。んで秀人に電話したら、もう少ししたら出るつもりだっつってたから、だいたいの場所聞いて俺も出る事にしたんだよ。すぐ出るから秀人も早く来いっつって電話切った」

 鏡司は煙草の灰を落としながら言葉を続ける。

「とりあえず分かりやすい場所にしようって事で、あのコンビニを待ち合わせにしたんだけどさ。着いたら大樹の単車あんじゃん? こっそりお前らの様子を窺おうと思って捜したんだけど見当たんねえし。おっかしいなあ、と思って店内も店の外も、捜し直してたら秀人が来たんだよ」

 鏡司は言葉を区切って秀人に視線を戻した。

 まるでバトンを渡されたかのように、秀人が続きを話し出す。

「んで、俺も大樹の単車にはすぐ気付いたんだけど、俺が着いた事に気付いた鏡司が、『二人とも見当たんねえ』っつって首振ってんじゃん。こりゃ何かあったなって結論が出て、鏡司と二人で本格的に捜す事にしたんだ。つか、近くに居てマジ良かったよ。遠かったら、まだ発見出来てなかったかもしんねえし。遠けりゃ単車で捜すしかねえから、音を頼りに捜せなくなるしな」

 一通り説明を終えたのか、秀人は深呼吸するように煙草を吸い込んだ。