宝物〜絆〜

 六日間で変わった事と言えば、それくらい。

 私にとっては、秀人が予想より早く回復してくれた事が何より嬉しい出来事だった。

「んじゃ、行くか。美咲、単車か電車どっちで行く?」

 大樹は教室の出口に向かって歩きながら聞いてくる。

 どっちが良いだろう。単車で行けば、もしバカ西にすぐ会えなくても終電気にしないで待ってられるし、単車の方が良いかな。

 電車ある時間なら、私だけ電車で帰って来りゃ大樹そのまま帰れるしな。

「単車の方が良いな」

 考えた末に、私は単車を選択した。

「よし、んじゃ単車にすっか」

 大樹がそう答えた瞬間、全く別の疑問が湧いてくる。

 大樹って秀人んちで着替えて、制服そのまま置いてくんだよな。って事は、単車で行こうが電車で行こうが一回こっち戻ってくるつもりなのか?

 つか寧ろ、泊まってくつもりとか?

 そんな事を考えていると、不意に秀人が口を開いた。

「そういや大樹ってさ。今日、俺んち泊まってくのか?」

 秀人も同じ連想をしたのか、今まさに私が考えていた事を質問する。

「いや、美咲んちに泊まるよ。一緒のベッドで寝るし。言ってなかったっけ?」

 大樹は、しれっとした顔で言い放つ。