宝物〜絆〜

「一応、あいつが家から出る時か帰って来た時を狙う予定だから、団体で居るって事はねえだろ。うまくいきゃ、あいつ一人んとこ捕まえて三人で話が出来るかもしんねえし。心配すんなよ」

 大樹は秀人を見据えて大きく頷きながら答えた。

「そうか。なら良いけど。もしあいつが帰って来た時に何人かツレが居たら、諦めて帰って来いよ」

 秀人の表情が、心配そうな表情から少し安心したような表情に変わる。

「ああ。分かってんよ。俺一人じゃねえしな。中身は別として一応は女だかんな、美咲。傷モンにしちゃあ、おめえに申し訳ねえし」

 大樹は悪戯心たっぷりの顔で秀人に告げた。

 ったく。こんな真面目な話してる時まで結局それかよ。

「ハハ。とりあえず頼んだぞ」

 秀人は返事に困ったように苦笑しながら答えた。

「一緒に行くのが、か弱い乙女だかんな。大樹、私の事守ってな」

 わざとらしく言ってみたけど、なんかみんな引いてんな。つかマジでこいつら、私の事を女だと思ってねえよな。

「美咲、お前も早く食えよ。そんな女みてえにチマチマ食ってねえでよ。もっと食えんだろ?」

 鏡司は私の台詞を軽くスルーしてボケをかましてくる。