宝物〜絆〜

 大樹は私の視線に気付いてこっちを見ると、軽く頷いて口を開いた。

「秀人、わりぃ。隠すつもりはなかったんだけどよ。実は昨日お前の事やった奴らが今日来たんだよ。そんで……」

 それから大樹は、今日あった事を包み隠さず話した。もちろん私が暴走した事も。

「秀人その……。悪かった。あん時はもう、頭が真っ白んなって。なんか秀人が昨日……」

 なんだか秀人の気持ちを考えると、胸が苦しくなって言葉に詰まってしまう。

 すると秀人は、私の頭を軽く撫でて口を開く。

「つか、お前ら何で謝んだよ。俺の仇取ってくれたんだろ。だったら何も謝る事ねえじゃん。俺は一人で無茶すんなっつっただけで、襲われても手え出すなっつった訳じゃねえし。むしろ、お前らが手え出さずにやられたら、俺がおとなしくやられた意味ねえじゃん」

 秀人は言いながら優しく微笑んだ。そしてその笑顔を悪戯な笑みに変えて付け加える。

「美咲、頑張ったんだもんな。俺の為にありがとな。大樹もさ。ついでに鏡司も」

 なんか秀人の言葉に思い切り癒されてる私。あったかいな。

 感慨深くなっている私の耳に、鏡司のふて腐れたような声が聞こえてきた。

「ついでって何だよ。まあ確かに俺はオマケだけど。つか、美咲マジで凄かったんだぞ」