宝物〜絆〜

 私は軽く眩暈を覚えながら、白桃酒を持ってリビングに向かう。

「よし、んじゃ全員揃ったし乾杯し直すか」

 先に席についた大樹は、さっきの秀人と似たような台詞を言って私が行くのを待っている。

 そして私が席についたのを確認すると、全員グラスを持って乾杯した。

 私は無意識に半分くらいまで飲んで缶から口を離す。ちょうどその時、不意に秀人に話し掛けられた。

「そういや店長、何か言ってた?」

 秀人は何気なく聞いただけだろうけど、店長の台詞を思い出して微妙に意識してしまう私。

「ああ、夫婦喧嘩が何とかっつって、また話が大きくなってたよ」

 私は苦笑混じりに報告する。

「マジか。それ、俺にも言ってたし。一週間くれえ休むっつってんのに、それより重要な事みてえに色々聞かれたわ」

 私の言葉を聞いた瞬間、秀人も苦笑いで返してきた。

 まさか秀人にも同じ事を言ってたとは。まあ、あの店長なら有り得るか。

「ハハ。んじゃ結婚式がどうとかも言われたのか?」

 私は店長の言葉を思い出しながら質問する。

「いや、それは言ってな……」

「結婚式か。お前ら俺も呼んでくれよ」

 秀人の言葉を遮って口を挟んだのは大樹。