宝物〜絆〜

「元は大樹にこないだの件について報告に来たんだけどな。途中でちょっと予定外に面白い事……、じゃねえや。予定外の邪魔が入って話しそびれたんだよ。んで、なんだかんだでついて来ちまったんだわ。つか煙草良い?」

 鏡司は話しながらテーブルに灰皿があるのを見て確認を取る。

「どうぞ。で、予定外に面白い邪魔っつーのは?」

 秀人は鏡司が煙草を吸いやすいように灰皿を移動させた。

「サンキュ。そういう面白い話は後でするとして、とりあえず先に報告しとくよ」

 許可が下りて心置きなく煙草に火をつける鏡司。

 何故か一瞬、私を横目で見て笑った。その目は秀人や大樹が私をからかう時の目と同じだった。

 まさかこいつ、余分な事まで報告する気じゃねえよな? などと考えていると、鏡司が続けて話し出す。

「お前らは知ってるみてえだったけど、この件で裏で糸引いてんのが中西って奴。で、俺の周りの奴にはそいつから何か言われても動くなっつってあるってとこまで大樹たちに話したんだけど。あっ、そんでお詫びと言っちゃなんだけど、この後、大樹と飲みに行く予定なんだよ。秀人も来る?」

 鏡司はまたすっとぼけた事を聞いている。普通に考えて無理だろ。