バカ西は鼻血を垂らし口からも血が流れていて、顔面が血だらけだった。
「つか、この子凄えな」
立川の驚いたような声が聞こえてくる。
「ハハ。実は俺、こいつに勝った事ねえんだよな。まっ、ガキの頃の話だけどよ。でもこの状況見たら今でも勝てる気しねえわ」
秀人は苦笑混じりに答えた。
何でこの二人は和んでんだよ。意味が分かんねえ。
「マジで? それ凄くね? なら俺も勝てねえな」
「――秀人。訳分かんねえ事言ってんじゃねえよ。で、何でおめえらが仲良くお喋りしてる訳?」
私はバカ西から降りて立ち上がりながら二人を交互に見遣った。
「いや、実は俺ら、神谷が晃に後ろから蹴り入れられた後からそっちに気を取られてさ。やる気が失せたんだよな。もともとこいつに恨みはねえしよ」
立川は秀人を見てフッと笑い、更に言葉を続ける。
「それに、こいつの実力も分かったしな。んで、一つ聞きてえんだけど、晃と何があったんだ? 実は今回の件で疑問に思うところがあってさ、こいつに聞いたんだけど、詳しくは知らねえって言われて。教えてくんねえか?」
立川は全く敵意のない顔で私を覗き込んでくる。
なんだか自分だけが頭に血が上って熱くなってたようで、途端に恥ずかしくなってきた。
「つか、この子凄えな」
立川の驚いたような声が聞こえてくる。
「ハハ。実は俺、こいつに勝った事ねえんだよな。まっ、ガキの頃の話だけどよ。でもこの状況見たら今でも勝てる気しねえわ」
秀人は苦笑混じりに答えた。
何でこの二人は和んでんだよ。意味が分かんねえ。
「マジで? それ凄くね? なら俺も勝てねえな」
「――秀人。訳分かんねえ事言ってんじゃねえよ。で、何でおめえらが仲良くお喋りしてる訳?」
私はバカ西から降りて立ち上がりながら二人を交互に見遣った。
「いや、実は俺ら、神谷が晃に後ろから蹴り入れられた後からそっちに気を取られてさ。やる気が失せたんだよな。もともとこいつに恨みはねえしよ」
立川は秀人を見てフッと笑い、更に言葉を続ける。
「それに、こいつの実力も分かったしな。んで、一つ聞きてえんだけど、晃と何があったんだ? 実は今回の件で疑問に思うところがあってさ、こいつに聞いたんだけど、詳しくは知らねえって言われて。教えてくんねえか?」
立川は全く敵意のない顔で私を覗き込んでくる。
なんだか自分だけが頭に血が上って熱くなってたようで、途端に恥ずかしくなってきた。

