宝物〜絆〜

 屋上のドアを開けると、バカ西達は先に来ていて煙草を吹かしていた。

 うちらが来た事に気付いたバカ西は、ニヤニヤした表情で立ち上がり煙草を足で揉み消す。

「おっ、よく逃げずに来たなぁ」

「感心感心」

 立川も頷きながら立ち上がった。

 私は周囲を見渡して他にツレが居ないか確認する。ふと秀人を見ると、同じように周囲を見渡していた。とりあえず見える範囲には他に人は居ないようだ。

 秀人はバカ西に視線を移して口を開く。

「で、わざわざ呼び出して何?」

 秀人の言葉に、バカ西は瞬間湯沸かし器のように一瞬にして顔を真っ赤にした。

「ああ? とぼけてんじゃねえよ。ナメてんのか、コラァ?」

 そこに立川が割って入る。

「晃、まあ落ち着けや。そいつ面白そうだから俺にやらせろよ」

 立川はバカ西の肩をポンポンッと二度叩いた。

 つか、こいつは人の肩をポンポンッと叩くのが癖なのか? 今日何回目だよ。

「ちょっと待ってくれよ。俺、今日こいつに三発ももらってんだから、俺にもやらしてくんねえと納得いかねえんだけど」

 バカ西は不満そうに立川を見る。