「は~、こりないねぇ。蒼も。」 私の肩にポンと手を置き、ため息をつきながら 声をかけてきた由理。 「前進中だからいいのっ!」 由理には、高校一年の頃から叶多くんの ことで相談にのってもらってるんだ。 「でも、蒼なら彼氏も簡単にできるでしょ? 昨日も告白されてたくせにっ。」 そう言って由理は、ぷくーっとほっぺを ふくらませて拗ねた表情をみせた。 「いーのっ!私は叶多くん一筋なのっ!」 もう一年もすきでいるんだから 簡単には諦めらめられないよ。