「待って……」

ラドリーンがキスの合間に小さな声で言った。


「待てない」

アスタリスが、のけ反った白い喉元に囁いた。

「俺を嫌うなら嫌え。何があろうと、今夜俺はお前の身と心に愛を刻む」



遠くから雷鳴が聞こえる――


痺れたような頭でラドリーンは思った。


けれど、それは自分の心臓の鼓動だった。