――でも……


ためらうリナムに、アスタリスは追い討ちをかける。


「もうじき<扉>は閉ざされる。ラドリーンとはお別れだ。それでいいのか?」


――うぅ……よくない


アスタリスは立ち上がり、テーブルの上に竪琴を置いた。


「心配するな無理矢理連れ去るような真似はしない」


――本当? ラドリーンはオイラを嫌いにならない?


「大丈夫だ。俺は嫌われるかもしれんがな」