彼と彼女の場合

でもまあ、“はじめて”って響きは何に関してもいいな。

彼女の過去の恋愛は知らないけど、できるだけ多くの“はじめて”が俺のものになればいいのに、と思う。


結局彼女は宣言どおり起きていて、到着した。

彼女の歩調に合わせて少しゆっくりめに入っていく。
予約していたおかげでスムーズに席に案内してもらえた。


「なんかすごいところですね!ホテルのレストランなんて私には縁遠いと思ってました!」

「まあ高校生じゃああまり来ないかもしれないよね。でもここはそんなかしこまったところじゃないし、大丈夫だよ」

「よかったです。テーブルマナーとか全然わからないから」

苦笑する彼女をみて、同じビル内の高層階にあるレストランを予約しなくてよかったと思う…。