極甘コーヒー

お母さんが水筒のコップにコーヒーを注いだ。




ゴクッ


「ぶはっ甘すぎ!」



「あらごめんなさいね。」


そう言ってお母さんは甲高く笑った。





見渡すと病室は


白い殺風景な部屋。



窓からはそよ風がかすかに入る。




隣には、大切な仲間と極甘コーヒー。




今思えばこの記憶障害は私に与えられた生きる為の試練なのかも、しれない。



今もあの日の事を思い出す。




私の不思議で暖い物語―


―完結―