「だって、起きたらこんな時間だったんだもん」 「あたし起こしたよね?」 「……さぁ?」 惚けているお兄ちゃんを横目で見ながら、あたしはソファーに腰かけた。 「────で?寝坊しただけじゃ、呼ばないでしょ?」 そう聞くと、お兄ちゃんは当たり、と言ってケータイを取り出した。 「これ、見ろよ」 お兄ちゃんのケータイを見れば、そこにはある男がうつっていた。 「……だれ?」