壁に当たったお兄ちゃんは、痛みに顔を歪めていた。なんとか立ち上がろうとするお兄ちゃんに、jaguarの総長は近づいていく。
─────やめて、
お兄ちゃんを、傷つけないで。
拳にグッと力を入れ、立ち上がる。あたしは、まだ闘える。
「……やぁっ!!」
振り上げた足は、大きな手に掴まれた。ピクリとも足が動かない。
逆に力を入れられ、骨が悲鳴をあげる。ミシリ……と。
「美亜ちゃん!」
真人さんの声が聞こえた。……けど、痛くてそれどころじゃない。
「よえぇ。よえぇよ」
…………っ、化け物め。
睨めば睨むほど、やつの力は強くなる。
「……はっ!だっせぇな!」
すると、お兄ちゃんの声が部屋の中に響きわたった。

