「おい、美亜───」 「よく聞け!!」 ダメだダメだ。 これ以上は余計なことを考えるな。 今はまず、西町にむかえ。 急に声を荒らげたあたしに誰もが驚き、目を見開き、固まった。 「……jaguar。知らない奴はいないよね?」 静かに呟けば、みんなはサッと顔色を変えて、頷いた。 苦々しい表情。 悲しい表情。 怒りの表情。 いろいろある中で、あたしはまた、呟いた。 「いま、西町にいるんだって。あいつら」