「なんだとはなによ。起こしてあげたのに」 「そりゃありがと」 絶対思ってないな。 イラッとしながらも、あたしは目的を話しだす。 「今日の集会、ちょっとだけあたしに時間を頂戴」 「は?」 お兄ちゃんはびっくりしていた。 当たり前だ。 あたしが集会に来て、みんなの前で話をすることなんてほとんどないからだ。 来たとしてもいつも隅にいて、集会の様子を眺めているだけ。 「わかった」 お兄ちゃんは少しだけ笑った。