あいつのことを考えるだけで、なんだかドキドキしてきたから…… 話すことになったら、やばい。 大丈夫かな、あたし…… でも、玲於は学校きてないから、話すことはないのか……。 「ねぇ、美亜ちゃん。それ、なに?」 あたしが持っている紙袋に興味津々の真人さん。 あたしは小さくだけど、笑った。 「秘密、です」 「…………っ」 突然、真人さんが口に手を抑えた。 そして次の瞬間、満面の笑みをうかべた。 「美亜ちゃん、前みたいに笑えるようになったんだ。よかった」