なんかおかしいな、あたし。 そう思ったまま、床を見つめていると、あたしの頭をくしゃくしゃにする玲於の手が止まった。 「…………なあ」 低く、小さい声で玲於はつぶやいた。 「もし、オレがいなくなったら、どうする?」 ぱっと顔を上げたあたしを、迷いのない瞳が見つめる。 「どういうこと?」 「そのまんま。突然オレがいなくなったらってこと。お前は、平気?」