「あー、くそっ。なんでいねぇんだよ」 そう聞こえたから、ドアの方を見た。 そこにはお兄ちゃんが不機嫌そうに立っていた。 あの日から毎日お兄ちゃんは来るけれど、宮岸は一回も来ていないため、宮岸を見れていない。 「当分来ないんじゃない?」 近寄ってそう言えば、 「は?学校サボっていいわけ?留年するぞ、この野郎」 なんとも突っ込みどころ満載な答えが返ってきた。