「あっ!玲於?いまど────」



「てめぇ、どこほっつき歩いてんだ」




オレの言葉を遮るご立腹な玲於。



まぁ、当たり前っちゃあ、当たり前だよな。



だって約束の時間過ぎてるし。


しかも一時間も?



「いやっ、オレはみ────」



そこまでいいかけて、続きを飲み込んだ。




ここで美亜ちゃんと会ってたなんて言ったら、玲於に殺される、マジで。



「み?」



「み、美鈴と会ってた!」



美鈴って誰だよ、なんて自分に言いながら、とっさに出た名前は、意外にも玲於は信じた。



「へー。あっそ」



信じた……のか?