あれはしばらくしたときだった。 夜中、ふいに目が覚めてリビングに行くと、リビングから明かりが漏れていた。 お兄ちゃんがいるんだ、と思ってドアに手をかけたとき──── 『泣くな、陽太』 真人さんの声がして、ドアにかけた手を離した。 こんな時間に、なんでいるんだろう。 それに泣くなって?