あたしはあの夢を見るたび、こうしてお兄ちゃんを引き止める。 ごめんね、お兄ちゃん。 あたしはゆっくりと頷いた。 お兄ちゃんは優しくあたしの頭を撫でながら、 ポケットからケータイを取り出して、電話をかけた。 「あっ、もしもし。……あぁ、オレ」 電話をかけるのも、毎度のこと。 きっとかけてるのは────真人さん。 「わり。美亜がまた、あの夢見た。……そう、わりぃな。今日行けねぇ。じゃ……」 電話を切ったお兄ちゃんは、あたしを見て笑って言った。 「学校サボって、遊びに行くか!」