嫌な夢──── はぁ、とため息をついたとき─── 「行ってきまーす」 呑気なお兄ちゃんの声が聞こえて、あたしは急いで階段をかけ降りた。 普段はこんなことしないあたし。 だからなのか、お兄ちゃんは驚いた顔をして、あたしが降りるのを待っていた。 「待って、お兄ちゃん」 あたしはお兄ちゃんの腕を掴んだ。