「叶多?」
叶多はゆっくりと振り返り───
「なんだ、美亜か」
ホッとしたような表情を浮かべた。
「なにしてんの?」
最近は叶多と行動してないし、屋上にも行ってないから、こうして叶多と会うのは珍しいのだ。
「……まぁ、ちょっと…」
歯切れの悪い叶多を不思議に思っていると────
「ねぇ、聞いた!?」
「あっ!聞いた聞いた!校門でしょ!?」
「そうそう!ちょーイケメンなんだって!」
「行ってみよー!」
バタバタとあたしたち横を通り過ぎてく騒がしい女子。
イケメンがきたくらいでキャーキャーするなんて。
バカじゃないの?
そりゃ、あの男が来たら違った意味であたしも騒ぐだろうけど……

