真夜中の街に行くと、いかにも柄の悪そうな連中がたくさんいる。 あたしはいつもこれを狙っていたりする。 グルリと辺りを見回して、ターゲットを決めた。 「おにーさん、遊ぼうよ」 ふわりと笑えば、大抵の男はみんなコロッと態度を変える。 「おっ。可愛いじゃん!」 「いいねー。どこいく?」 バカなやつ。 内心そんなことを思いながら、 「あたしについてきて?」 笑顔をたやさずそう言った。