「叶多」 あたしの声に振り向いた叶多は、ひきつった笑顔をして言った。 「な、なに?」 「お兄ちゃんが探してた。呼んでも来ないって」 「あ、あぁ!そっか、わ、わかった。今から行く」 あたしから逃げるようにして立ち去った叶多。 なんか、様子がおかしい。 一体どうしたと言うのだろうか。 悩んでるなら、話してくれればいいのに。仲間なんだから。 教室に入ろうとしたら、目の前から電話をしている宮岸が歩いて来た。